リウマチ(総論)


リウマチ(総論) リューマチ/ロイマチス

リウマチの西洋医学的概念

 まずは、「リウマチ」の、西洋医学的概念を知っておきましょう。

●慢性関節リウマチ●

 概念 この病気は、思春期から閉経期前の女性に多く発病し、わが国には約60万人の患者がいると推定されています。
 思春期から閉経前後と期間が長く、徐々に進行します。
 女性に多いヤマイですが、男性にも発症します。

 症状 下の図が示すように、関節嚢[のう]の滑膜が炎症を起こして腫れ、滑液が増し、そのうち滑膜が増殖して軟骨に侵入して骨の破壊を始め、ついには関節腔が閉ざされて関節が1本の棒のように動かなくなります。これを関節の強直[きょうちょく]といいます。
 このような変化の起こる原因はまだ不明ですが、患者の血清中にリウマチ因子と呼ばれる変性した自己のガンマグロブリンに対する自己抗体が高率にみられ、自己免疫病と考えられています(以上、「家庭の医学」より抜粋。図も同じ。文章中太字の箇所は、私が太字にしました)。

 ● 悪性リウマチ ●

 つぎに、「悪性リウマチ」についても見ておきます。

 概念 ふつうの慢性関節リウマチの関節の変形、強直などに加えて、心肺など内臓病変のいちじるしいもので、多くが全身の血管病変を伴っています。女性に多く、好発年齢は50代とされます。
 一種の自己免疫疾患ともいわれますが、原因は不明で、発病要因に体質・素因、免疫異常、環境因子が重要視されています。

 症状 長く続いたふつうの慢性関節リウマチのうえに発症します。発熱、全身衰弱、多発性神経炎(手や足のグローブ・ソックス型の知覚脱失、異常知覚)、指先や足先の潰瘍、指趾の壊疽、さらに脳膜炎、心膜炎、肺炎などがみられます(同・前)。

 ● つまり? ●

 以上、長々と抜粋しましたが、つまるところ、「原因は良くわからん」が、「関節が炎症」をおこして、「腫れ」、「痛み」、悪くすると関節が破壊されて「曲がったり」、「硬く動かなくなったり」する病気。
 どうやら、「自己」の「免疫」系が誤作動を起こして、悪さをするヤマイらしい。

 というくらいの認識でけっこうです。
 原因が「不明」なんですから、難しいことを言ってもダメです。

リウマチの東洋医学的概念

 「東洋医学的概念」といえるかどうか分かりませんが、概念的なことを書いておきます。
 中国古典医学(『素問』・『霊枢』等)にそった難しい概念の解説は、他書を参照して下さい。

 まずリウマチは、「原因不明」ということですが、何らかの原因によって、自分自身の免疫系が、自分自身を攻撃して、炎症が起きる病気であり、症状です。
 攻撃されるところは手の指の関節が多いのですが、足でもヒザでも、肩でも、関節いう関節は、症状が出てきても、不思議はないです。
 また、割合は稀(まれ)ですが、悪性リウマチが出た場合は、内臓にも症状が来ます。

 「手に悪い所が有る」から「手が痛んでいる」のではなく、「手にはさほど悪い所は無い」のにかかわらず、「手が痛んでいる」という状態です。
 もちろん、「病気」と云うのは傾向として、「弱い所、弱い所」をねらってくるので、手の関節がまったく正常だというわけではありません。
 しかしあくまでも、「悪い所」ではなく、「弱い所」です。
 という事は、どういう事か?

 手には問題はなく、根っこは「体幹」「胸腹部」にあるという事です。

 腹の中に何かしらのバランスの崩れ(原因は様々)があり、その影響が手まで飛んできて、悪さをしているのです。
 鍼灸の世界では、この胸腹部の問題を総称して「毒」と呼び、手に飛んでくるものを総称して「邪気」と呼んでいます。

結びに変えて

 『大辞泉』の中に、おもしろい記述がありましたので、引用しておきます。

 「リウマチ=関節・骨・筋肉のこわばり・腫れ・痛みなどの症状を呈する病気の称。古くは悪い液が身体各部を流れていって起こると考えられ、名は流れる意のギリシア語に由来。現在は主に慢性関節リウマチをいう。リューマチ。ロイマチス。」

 と、ありました。ここがポイントです。「古くは悪い液が身体各部を流れていって起こると考えられ」ていたと、いうところ。

 「悪い液」とは、邪気のことであり、「身体各部を流れていって」、手に流れれば手の指の関節がリウマチの症状を起こし、足に流れれば、足の各関節がリウマチの症状を呈します。

 どこから流れてくるのか?
 体幹・胸腹部です


  症例 ①  リウマチと診断されない、リウマチ患者 (慢性関節リウマチ)
  症例 ②  リウマチ様の痛みが、自宅灸により半年で消症した症例